経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室
室長補佐 藤岡 雅美 氏
疾病構造の変化により、患者への向き合い方は大きな転換点を迎えます。
加えて、再生医療や分子標的薬など、様々な技術革新により、
治療方法は劇的に変化するとともに、
治療や薬剤に頼る従来型の“医療”には限界が来ようともしています。
こうした医療環境の予測に対して今から議論すべきことは何でしょうか?
例えば、医薬品を費用対効果という観点から活用方法を見直す。
あるいは、緩和ケアなど、QOL(生活の質)の向上
といった患者視点からの治療方法の見直し。
つまり、今までとは違う視点からの抜本的な改革が求められます。
2013年の医科診療費の内訳は、
1位:生活習慣病、2位:老化に伴う疾患、3位:精神・神経の疾患
「異物を排除」する治療ではなく、自らの体と向き合っていくアプローチが求められます。
「予防」や「健康管理」サービスへの期待は高まり、
「行動変容」というキーワードが浮き彫りになってきます。
もし、企業が経営視点から健康管理に取り組むようになったら、
多くの人々の行動を「予防」や「健康管理」に誘導できるでしょう。
今回は、これからの医療環境を予測いただき、
医療分野に限定しない医療へのアプローチについてお話いただきます。